「猫の泌尿器ケア研究会」では、猫オーナーにアンケートを実施しました。猫によく見られる泌尿器系の病気の中でもとりわけ多い「尿石症・膀胱炎」について、その実態を探りました。
【調査概要】
2012年7月 花王株式会社調べ
調査方法:インターネット
対象者:猫飼育者3,207名
対象地域:全国
「尿石症」と「膀胱炎」は併発することも多く、これらの病気になったことのある猫は、全体の22%。なんと5頭に1頭以上が経験していました。猫にたいへん多い病気であることを、裏付ける結果になっています。
発症の年齢について尋ねたところ、「1~3歳」が48%と、約半数がごく若い時期でした。
尿石症や膀胱炎は、毎日の食事内容や生活習慣、猫自身の体質などが深く関わり、年齢と関係なく発症します。若いからと、油断はできません。泌尿器系の病気でも、高齢になるほどかかりやすくなる慢性腎不全との大きな違いといえます。
尿石症、膀胱炎、もしくはその両方を再発したケースは、併せて46%。約半数という高い「再発率」になっています。
尿石症には、食事で予防しやすいストルバイト尿石以外に、食事でのコントロールが難しく、またいったんできると手術でしか取り除けない厄介なシュウ酸カルシウム尿石などもあります。
予防のためには、若いうちから、自宅での尿チェックはもちろん、動物病院での定期的な尿検査を習慣にしたいものです。一度かかったことのある猫は、なおさら注意が必要です。
子猫のころから泌尿器の病気を心配する飼い主さんは少ないと思いますが、特発性膀胱炎や尿石症など、実際には若齢から気をつけるべき病気もあります。子猫を迎えたときから、清潔なトイレ環境を整えストレスを少なくし、泌尿器疾患に注意しましょう。
病気になってからではなく、普段からオシッコの状態をチェックし、比較することで、病気の予防ができたり、何よりも病気の早期発見につながります。変化に気付けるのは飼い主さんだけなのです。
子猫のころから、オシッコチェックや自宅での採尿の習慣をつけておくと、必要なタイミングで採尿し、病院へ持参できるので、より新鮮なオシッコで検査しやすくなります。
ずっと健康に過ごせるように、子猫のときから”オシッコチェック習慣”をお勧めします。
子猫のときからトイレ環境を清潔に保ち、 尿チェックの習慣をつけることが、泌尿器の健康管理に役立ちます。